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震災を通じて感じた大切なもの。コミュニティを重視したまちづくりを。

震災を通じて感じた大切なもの。コミュニティを重視したまちづくりを。

 

 

藤木  正幸さん

第一経済大学(現日本経済大学)を卒業後、家業の葬儀屋で専務取締役を務める。

御船町観光協会会長、御船高等学校同窓会副会長などを歴任。現在は、地元である熊本県御船町の町長として熊本地震からの復興に尽力する。

 

震災を経験して感じたコミュニティの大切さ

私は現在、熊本県御船町で町長を務めています。もともと、教育に力を入れた町づくりを行っていたのですが、2016年4月に熊本地震が発生し、町の状況は一変しました。

あちこちで家屋が倒壊し、ライフラインは断絶。道路が崩れたため物資も入ってきませんでした。大混乱の中、私は町長として陣頭指揮をとっていきました。そんな状況下で大きな助けとなったのが、地域のコミュニティの力でした。

住民が同じ地域コミュニティの人同士で助け合い、救助活動を行ってくれました。一人暮らしの高齢の方を近所の人が救助してくれたりしたために、人的被害を抑えることができました。また、私も長年地域の葬儀屋をしていたので、培ってきた地域の人との繋がりが、指示を出す際の最終的な判断を助けてくれました。

震災で地域の繋がりの大切さを改めて感じ、現在はコミュニティ重視のまちづくりを行っています。仮設住宅も従来の地域コミュニティを断絶しないよう、地域ごとに分けて建設しました。まだまだ復興段階にある私たちの町において、これからも町を救ってくれたコミュニティを重視した町政を行い、町も、そこに住む人も元気にしていきたいですね。

 

強い使命感を胸に町長選への出馬を決意

今はこうして町長を務めていますが、以前は、町長になるなんて考えもしていませんでした。私の実家は4代続く葬儀屋で、私は5代目として育てられてきました。子どもの頃から、継ぐことを前提によく家の手伝いをしていました。

しかし、それが原因で友達と遊んでいても帰らなければいけなかったり、時にはいじめられたりすることも。そういうことの積み重ねで、家業は継ぎたくないと考えるようになり、一度は福岡市内の違う会社に就職しました。しかし、働き始めて2年ほどたった頃、地元が豪雨災害に合ったんです。そこで、家族を守らなければと使命感を感じ、実家に帰ることを決意。それから25年間、実家の葬儀屋で専務取締役を務めました。

私が町長になったのは、周りの推薦がきっかけでした。この町の人たちを幸せにしたい、という使命感で出馬を決め、教育を中心とした町政を行うことを決意。

当選してからは、10年先を見据えた教育体制を整えることに尽力しました。取り組みの一環として、中学校に「子ども未来塾」という放課後教育を取り入れたり、小学校1年生から英語教育を行ったりしましたね。

大学時代の経験が今の自分を作っている

高校生の頃、何があっても家業は継ぎたくないという気持ちが強くあり、どこかに就職して地元から逃げようと考えていました。しかし、そんな私の気持ちを見越して、高校の先生が私を大学に行かせるように両親に打診してくれていたんです。先生のそんな姿を見て、そこまでしてくれるなら大学に行ってみようと思い、日本経済大学の前身である第一経済大学に入学しました。

大学では野球部に入部。部員の中には家業の後継ぎがたくさんいて、自然と家業の話になったり、辛かったことなどを共有したりして。彼らと過ごしているうちに、家業を継ぐという意識がだんだんと芽生えてきたんです。

特に、野球部の合宿での講演が印象に残っています。合宿中に、部員がそれぞれ30分間、自分の今後や夢について熱く語るんです。そこで自分の家業について話したことで、跡を継ぐという使命感が生まれましたね。

また、野球部を取りまとめる主務という役割を勤めたことも今の自分を作っています。裏方の仕事をしているうちに、人の世話をして、人を育てていきたいという思いが強くなっていきました。こうした大学時代の経験があるからこそ、今の自分があるのかなと思いますね。

大学生だからこそできる「学び」を大切に

これからは、地域が一体となって世の中を生き抜く力を持った子どもたちを育てていきたいと考えています。一人の子どもに地域のたくさんの大人が関わることが、子どもの教育にも、地域の繋がりの強化にもプラスになると思っています。

私にとってのキーワードは「学ぶ」こと。学びを得るのは、授業からだけではありません。人間関係や仕事など、様々な場所で学びがありますよね。

大学も貴重な「学ぶ」場所です。なんでも学ぶことができるのは、大学生の特権。ですから、大学の4年間は、是非ともずっと心に残るような体験をして、一生忘れない学びを得てほしいですね。